2024/11/13
歯科衛生士のためのホワイトニングセミナー
日時:令和6年11月10日(日)12:30~16:45
場所 広島大学霞キャンパス歯学部棟B棟6階 デンタルスキルラボ34
講師 金丸寛子先生 藤本満子先生
ホワイトニングの基礎知識
①ホワイトニングの種類と知識
②カウンセリングのポイント(事前処置をゴール設定)
③知覚過敏の発症を予防法
④オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの実際
ホワイトニング実習
①オフィスホワイトニング実習
②ホームホワイトニング指導時のシミュレーション実習
③歯肉マッサージ実習
今回私は当院でも取り扱っているホームホワイトニングのことを知るべくホワイトニングセミナーを受講してきました。
最近では、セルフホワイトニングや歯のマニキュアなど審美的に白くきれいにみえるよう、様々な種類のホワイトニング方法があります。
そもそもホワイトニングの原理とは、ホワイトニング材(過酸化尿素)が尿素と過酸化水素に分解し更に水と酸素に分解するときにフリーラジカルという活性酸素を発生させます。
そのフリーラジカルは有機物である歯の着色を無色透明にします。着色がターゲットなので、歯質には影響はありません。
フリーラジカルを多く発生させるには、①温度をあげる②光を当てる③酸性ではなくアルカリ性にする その結果ホワイトニングの効果が高まります。
ホームホワイトニングの紹介では当院でも取り扱っている「ティオンホームプラチナ」のご紹介がありました。
過酸化尿素は10%で1日2時間最長2週間の使用、期限は製造より2年、要冷蔵でpH6.3でジェルが白色なのでトレーからはみ出ても分かりやすく、はみ出た部分を拭き取れば歯肉に痛みが及ぶことはありません。
他の商品で知覚過敏に特化したホワイトニング材もあるようで、過酸化尿素が10%、16%と2種類あり(濃度が高ければ効果が出やすい)硝酸カリウム、フッ化ナトリウムを配合した薬液(知覚過敏の予防)もあるようです。
ホワイトニングを始めると知覚過敏を伴う可能性もあります。
知覚過敏の出現率は10~60%で特徴は一過性で1本から数本の歯に限局し鋭い痛みを生じます。
時期としては処置中から処置後6時間以内です。
ホームの場合の知覚過敏が出た場合、①1~2日使用中断②痛みが強い場合は来院③知覚過敏抑制効果のある歯磨剤を使用する(フッ化ナトリウム、硝酸カリウム配合されている歯磨剤+MIペースト)
シェードには限界値があり、その限界値も個人差があります。
ホワイトニングをすることでスタートのシェードから1,2シェードがアップし、審美性が良くなります。
そして歯面がツルツルになるためプラークが付きにくくなり、むし歯や歯周病の予防にもなると言われていました。
ただ、エナメル質は加齢とともに薄くなり、象牙質が厚くなり内側から色見(黄色見)がでてきます。
そして歯面色が寒色よりも暖色の方が効果は出やすいので、ホワイトニングには個人差もあり限界値があります。
今回、実習もかねて情報量の多い研修となりました。
ホワイトニングの知識や商品の特徴、効果の違いや、知覚過敏の対応方法、カウンセリングで大切なこと、多く学べたと思います。
今後の患者様のご説明に役立てたいと思います。
受講させていただきましてありがとうございました。
(歯科衛生士:田中)
今回私は、広島大学歯学部歯科衛生士教育研修センター主催の講師、金丸寛子先生と藤本満子先生によるホワイトニングセミナーに参加させていただきました。
まず、ホワイトニングには種類があり歯科医院で行うオフィスホワイトニングと患者様がご自身で行うホームホワイトニングに分かれます。
どちらも神経が存在する歯に行うもので、神経を抜いている歯は対象外です。
その他セルフホワイトニングや神経がない歯に行うウォーキングブリーチがあります。
その中でもオフィスホワイトニングとホームホワイトニングはよく聞くホワイトニングの種類かと思われますが、今回の研修では主にこの二つのホワイトニングについて講義をしていただきました。
そもそもホワイトニングとは、ホワイトニング材である過酸化尿素が分解され、フリーラジカルを起こし歯の色素を分解することによって漂白されることだということを学びました。
そのため、歯を傷つけているわけではないので歯質には影響がないそうです。
オフィスもホームもホワイトニング材の種類は様々でそれぞれの特徴を理解して使用することが必要とされます。
また、ホワイトニングを行うことによって知覚過敏を引き起こす可能性がありますが、ホワイトニング材を使用することによって起こるのではなくホワイトニング材の使用、適用時間、光照射による加熱、水分量、そしてくさび状欠損や摩耗等のtooth wear、象牙質の露出など、因子が重なることによって引き起こされます。
そのため、ホワイトニング処置前の知覚過敏の予防として普段の知覚過敏の有無やtooth wear、象牙質露出の確認、知覚過敏抑制を行うことが大切になります。
私はホワイトニングについてほぼゼロに近い知識だったため、今回の研修で深く学ぶことができました。
くろだ歯科クリニックではホームホワイトニングを取り入れているため、これからの臨床で患者様に正しく情報をお伝えできたらと思います。
参加させていただきありがとうございました。
(歯科衛生士:木村)